売上と利益は違う?売上アップではなく利益アップを目指そう!

経営者であれば、誰もが自社の売上を上げることにより会社を大きくしていきたいと考えるものです。

そのときに重要となるのは「お金」をどうやって使うべきかということです。
お金をどう使ったか、どう使うべきかは決算書にすべて書かれています。しかし、決算書の読み方を覚えるのは大変で、本を買って読んでみたけど途中で投げ出したという方も多いと思います。

このコラムでは、「決算書が読めなくても利益倍増のための経営戦略を作れること」を目標としています。そのため、難しい計算や専門用語は使いません。
理論的な正しさよりも、確実に実践できることを重視しています。

ゴルフに例えれば、コースに出てラウンドしたときに良いスコアを出せるための方法をこのコラムでは教えています。スイングや体の使い方といった理論も確かに大事ですが、ゴルフを楽しむためにはスコアを良くするのが一番です。

経営も同じで、理屈ではなく、実践できて成果につながることが重要と考えています。

この記事のポイント

売上を上げることは利益を増やすための1つの方法に過ぎない

売上を増加させる意味

このコラムを読んでいる経営者の方は今すぐにでも売上をアップさせたい!
そんな方が多いと思いますが、ちょっと待ってください。

なぜ、売上を増加させるのか、考えたことはありますか?

「会社を大きくするために決まってるじゃないか!」
「社員にたくさん給料を払うためには売上を上げるしかないでしょう?」
「儲かる会社にするためでは?」

実際に経営者に聞いてみるといろいろな答えが出てきます。どれもハズレではないのですが、正解でもありません。
この質問に正確に答えられる経営者の方は本当に少ないです。

さて、それでは答えですが、

利益を増やすための1つの方法として売上を増加させる必要がある

になります。

大切なのは以下の2つです。

  • 売上よりも利益が大事である
  • 利益を増やす方法は1つ(売上を上げることだけ)ではない

売上よりも利益が大事

まずは売上と利益が違うということを確認しておきましょう。

「売上」とは、商品やサービスを提供した見返りとしてお客さんからもらう代金のことです。
しかし、その売上を得るためには、商品を仕入れたり、広告を出したり、営業マンに給料を払ったり・・・といろいろとお金を支払う必要がありますよね。
このように売上を得るために支払うお金のことを「費用」と呼びます。そして、売上から費用を差し引いた残りが「利益」となります。

売上、費用、利益の関係

売上として得たお金から、費用として支払うべきお金を引いたものが利益なので、利益は会社に残るお金ということになります。

会社にお金が残れば、そのお金は経営者が自由に使うことができます。
会社の成長のために設備投資や人材投資に使っても、配当として経営者自身に分配しても、将来何かあったときのために留保しても構いません。

つまり、利益は多ければ多いほどいいわけです。このことから、会社経営で重視すべきは売上アップではなく、どれだけ利益を増やせたかということになるわけです。

利益を増やす方法は1つではない

利益が大事であるということはわかりました。
では、そんな大切な利益ですがどうやれば増やすことができるのでしょうか?

先ほどの売上、費用、利益の関係をもう一度見てみましょう。

売上、費用、利益の関係

売上から費用を引いたものが利益なので、利益を増加させるためには、

  • 売上を上げる
  • 費用を減らす

という方法があることがわかります。

売上を上げれば利益も増加します。しかし、実は売上を上げなくても、費用を減らせれば利益を上げることができるのです!

利益が増えれば会社に残るお金も増える、そうすれば経営者が自由に使えるお金が増えるということは先ほど説明しました。

ということは、自由に使えるお金を増やすためには、売上を上げることだけを考えるのではなく、費用を減らすことを考えても良いことになります。

ここに、利益倍増のためのヒントがあるわけですが、それはまたの機会に説明したいと思います。

まとめ

今回のポイントである、

売上を上げることは利益を増やすための1つの方法に過ぎない

ということが理解いただけたでしょうか?

会社を大きくしたいから売上を上げなければと考えていた方にとっては、費用を下げるという別の方法もあることがわかり、少し気が楽になったのではないでしょうか?

次回は、利益を増やすための3つの原則について説明したいと思います。

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